開高健の酒味
マーティニも、スコッチも、コニャックも、ぶどう酒も、日本酒も、茅台酒も、すべて酒をその性格にあわせて洗練、円熟を追求していくと、結局、登場してくるのは清水である。澄みきった、冷たい、カルキも知らなければ鉛管も知らない山の水である。(「ペンと肝臓」)
ウォツカ、ジン、焼酎、こういう澄明な、不純物のない蒸留酒は翌朝のダメージが軽くすませられるし、上質の磨きぬかれたのになると、その単純な深さが何よりもありがたいのである。これにくらべるとウィスキーやブランデーの香りがわずらわしくてならないと感じるようになった。これまでは、華麗、豊饒と感じ入っていたのに・・・。(「もどる」)
両方とも開高健の文章です。前半は酒一般に対する好み、後半は加齢による心境なのでしょう。そういうものなのでしょうか。
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